職場での問題の取り上げ方
職場のメンタルヘルス職場での問題の取り上げ方
▼職場での問題の取り上げ方
1)自ら苦しみ、悩みとして問題にしている場合
このような場合は割と話がしやすいようです。
しかし、仕事が出来ない、自分に能力がないのではないかと悩んでいる時には、なかなか上司に話せません。
上司にマイナスに評価されることを恐れています。
本人の言い分を時間をかけて聞いてあげるのがよいでしょう。
安心感ができると、本音を話してくれます。
2)上司や同僚、友人、家族などの周囲の人が気づいて問題となる場合
上司は何が問題となっているのか、同僚はどのように困っているのか、仕事の内容はどうなのか、周囲に家族の悩みを漏らしているのか等、情報をたくさん集めて、整理してから本人と会う。
職場が困っていること、健康面での心配点を具体的に、正直に伝え、問題解決のために二人でどのような手段を取れるかを話し合う。
3)事故や災害を起こして問題となる場合
事故や災害の場合には当面の緊急処置が必要になります。
しかし、問題を放置することなく、事故や災害について本人と話し合う必要があります。
▼病院の受診を勧める場合~精神科受診を勧める場合に注意すること
1)心の病気に対する偏見があり、精神科やカウンセリングを受けることに、強い抵抗があることを念頭においておく。 |
2)心身の不調や会社での問題があるなら、その解決のために努力する。 |
3)管理者も問題解決のために具体的な行動を起こす。 管理者も一緒に受診するのがよい。 |
4)産業医に面接してもらい、産業医から精神科受診を勧めてもらう。 産業医の紹介状があると抵抗が少し軽減される。 |
5)家族に職場での状況や会社として何が困っているのかをきちんと伝える。 家族が職場での様子を知らないこともある。 |
6)家族も一緒に受診するように勧める。入院が必要な場合、家族の同意が必要。 |
7)緊急な場合以外強制的に入院させることは出来ない。 できるだけ時間をかけて、本人を説得する。 必ずチャンスが訪れるものだ。 |
8)心の問題として取り上げるより、「最近、やせたようだね」「眠れないの」「食欲がないの」というように身体問題を丁寧に取り上げる。 |
9)職場として健康上の問題を心配していることや、職場として何が困っているのか、ストレートに正直に伝えた方がよい場合が多い。 |
10)自殺をほのめかすような場合には専門家と相談する必要がある。 うつ状態では衝動的に自殺企図する場合がある。 |
11)自殺未遂が発覚したら、それを隠そうとせず、産業医や保健婦に相談すること。 |
12)職場に対して不信感や疑惑を持っている場合に一人でアプローチしようとしないで、他部門のスタッフと協力してアプローチする。 |
13)受診を勧めてもうまくいかないこともある。 その時にすぐにあきらめず様子を見守ること。いつかチャンスが訪れてくる。 |